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シッキム・ダージリン紀行⑥ ダージリン [旅行]

3月20日(月)
4時に車が迎えに来てくれた。私たちは、できるだけ暖かい恰好をして車に乗り込んだ。
ガイドさんの話では、タイガーヒルは行く人が多くて道路が混雑するので、別の高台に案内するという。お任せするしかない。曲がりくねった狭いダージリンの市内を抜けて山を登って行くが周りが暗くてどうなっているのかわからない。着いたと言われてしばらく車の中で待機するように言われた。
ガイドさんは近所の家?売店?から熱いマサラティーをもってきてくれた。寒いのでありがたかった。少し空が白んできたので、車を降りて坂道を上ると、山頂にマサラティーをくれた家があった。
周りの様子がだんだん見えてきて見晴らしのいい高台であることがわかった。上空は晴れていて三日月が見えるが遠くの山は雲がかかっていて見えない。私たちの他にも通の人たちの車が4,5台停まっていてカンチェンジュンガを待っていた。しばらく待ち、空がだいぶ明るくなったが山を見るのは無理なようだ。
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高台を回ってみると廃墟のようなものがあった。ガイドさんに聞くと植民地時代の郵便局の跡だという。ホテルにしてもここにしても見晴らしがよく平らないい土地をイギリス人は確保していたのだろう。
最期まで粘ったが、カンチェンジュンガを見ることは無理だと分かったのでホテルにもどって朝ごはんを食べることにした。

明るくなるとホテルの様子がわかった。古いかわいい家が並ぶ小さな村のようなホテルだ。花壇にはきれいな花が植えてあり小さいイングリッシュガーデンになっている。でも、ここも庭のはずれまで行くと切り立った崖になっていてやはり山の中の街なのだと思う。
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朝ごはんは洋食だった。コーヒーに美味しい食パン、コーンフレーク、オムレツ、果物などでちょっとインド料理に一休み。
今日の予定はまず8:50のトイトレインにのることだったので、駅に行ったが、その電車は運休になっていた。アシッシュさんが別の時間を予約してくれている間に、私たちは駅を動き回っているトイトレインの写真を思いっきりとった。驚いたことに駅のホームは線路とほぼ同じ高さ、線路に降りて歩いたり機関車に載って写真をとったりすることも自由だった。犬も汽車が来るまでゆうゆうと線路に寝ている。
機関車が動く動画もたくさん撮れたのでいい記念になった。
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11時の電車に乗る前に、先にチベット難民センターへ行くことになった。中国によるチベットの支配から逃れてきた人たちに仕事と住む場所を提供している場所だ。門を入るとバスケットボールの小さいコートがあり、他の建物は山の斜面を這い上るように並んでいた。
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コートの傍に羊毛を紡いで糸にして染め、絨毯やスカーフなどと作る作業場がある。「ナマステ」とあいさつをして、働いているところを、見せていただいた。年配の人が多いのは、若い人はカナダなどの外国へ新しい生活を求めて出ていってしまうのだという。何ともつらいことだ。私たちのせめてできる事・販売所でスカーフなどを買った。アシッシュさんは前に一緒にインドに来たが、今回は病気で来られなかったIさんにとスカーフをプレゼントしてくれた。やさしい人だ。

トイトレインの時間が迫るが、道路が混雑してたどり着かないので、途中で車を降りて歩いた。ガイドさんの案内で坂の街の裏道をくねくね曲がりながらどんどん下る。
ここで暮らす人は大変だなーと言いながらひたすら歩いた。家々にはカラフルな洗濯物がかかっている。そういえばこちらの人たちは雨でも洗濯物を家に取り込まない。シッキムで雨の道を走った時もあちこちの家で洗濯物が外に干してあった。濡れてもまた乾くといったところだろうか。
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トイトレインにやっと乗ることができた。2両編成。座席は狭いバスのようだ蒸気機関車が前方についているがなんと後ろ向きについている。ギアを切り替えればどちら向きにも走れるそうで、街に入ってい来るときは前向き出ていくときは後ろ向きなのだとか。本当?ターンテーブルもあるのになぜかよくわからない。
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トイトレインが汽笛を鳴らしていよいよ煙をもくもく吐きながら走り出した。ドアが開いているが気にせず走る。とても遅い!街の中を車や人をかき分けて進むのだから。商店の店先をこするようにして走るので窓を開ければ買い物ができそうだ。

途中で電車のタラップに人が飛び乗ったのでびっくりしたが、車掌さんがさっとドアを開けて彼を入れた。関係者らしい。街を出たあたりで別のトレインが見えてきた。しばらくするとストップして石炭か水を積んでいるようだ、そして、何とそのトレインと結合して走り出した!
山道をどんどん登って行く。線路は崖際を走ったり山側を走ったり、崖際を走るときはガードレールもないのでちょっとこわい。走っているうちに雨が降り出し、途中の観光写真を撮る駅では土砂降りになり雹も少し混じった。
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この駅では後ろから来たディーゼル車と結合した。前の汽車はいつの間にかいなくなっている。自由自在だ。ディーゼルはシリグリまで行くが汽車は次のGhoomまでで引き返す。
Ghoomについて鉄道の博物館で昔の写真などの展示物を見た。昼時だったのでそこの食堂でスープめんとマサラティーの昼食。

私たちは往復切符を買っていたが、そこからは、迎えに来てくれた車に乗って動物園へ。
山が丸ごと動物園で広い。但し動物のいるところはすべて斜面になっているので檻の反対側を見ようとしたら延々と坂道を登って一回りしないと見られない。動物園からは街の反対側の斜面が見える。大きな谷だ。
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しかし、ここへは動物を見に来たのではなかった。動物園の一番高台にHimarayan Mountaineering センターがあった。ヒマラヤを発登頂したヒラリー、テンシンの像が広場に飾られている。建物の中には山の模型があった。シッキムのガントク、ペリンの場所を確認してあの長時間の山道ドライブが納得できた。他には登山道具や登山家の写真や資料。田部井淳子さんの写真と登頂成功の新聞記事がちゃんと飾ってあってうれしかった。

ホテルに一度戻った。それから、ダージリン出身であるガイドさんにいいお茶を売っている店に散歩がてら、案内してもらった。お茶屋さんはホテルのすぐ近くにあった。うれしいことにファーストフラッシュの出荷はもう始まっていたので、10種類くらいのお茶をテイスティングさせてもらった。
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ファーストフラッシュは色も薄い緑色で日本のいい煎茶のようだ。私にはちょっと物足りない。お土産には高価なファーストフラッシュ、自宅用にはミルクティー用のセカンドフラッシュを買った。

ガイドさんと別れ、アシッシュさんと一緒にさらに市場をのぞいて歩いた。本屋に入ったり、トウモロコシを買って食べた。
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午前中にスカーフなどを買ったので、とくに買いたいものはなかったが見て歩くのは楽しかった。市場の外れに来たので引き返そうかと思ったが、まだ食事には間があるの一回りすることにした。その一回りがかなり長距離で、しかも山の中のような道、途中で暗くなって少し後悔したが、アシッシュさんが一緒なので心配はなかった。
みんなで一緒の夕食はこれで最後なので記念写真を撮った。
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